UNFINITYレビュー:4万円台から購入できる新品のゲーミングPCはこれからゲームを始める人にとって唯一無二の選択肢

UNFINITYシリーズは2020年から販売を開始したまだ新しいゲーミングPCメーカーです。

新品のゲーミングPCでありながら4万円台から購入可能で、販売先のAmazonでは常にランキング上位に存在するため気になっていた方も多いのではないのでしょうか。

何故この価格を実現できるのか、実際に製品の品質はどうなのか、本当にPCでゲームができるのかをレビューしていきます。

筆者は日本のPCゲーム業界に貢献を夢見るUNFINITYを応援しています。
誓って、有償依頼でもなんでもないレビュー記事です。
良い製品を作っているおすすめのメーカーですので紹介していきます。

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目次

UNFINITYゲーミングPCのスペック表など

スクロールできます
UF5V716-ZUF5V716-XUF5V5163-XUF5V530-X
CPUE3-1230V5(i7-6700)E3-1230V5(i7-6700)E3-1220V5(i5-6500)
グラボGTX1650(GDDR6)GTX1650(GDDR6) GTX1630GT1030(DDR5)
メモリDDR4 16GBDDR4 8GBDDR4 8GBDDR4 8GB
SSDM.2 500GBM.2 250GBM.2 250GBM.2 250GB
電源500W(80PLUS)500W(80PLUS) 500W(80PLUS)500W(80PLUS)
無線LANなしなし なし なし
OSWindows10 home 64bitWindows10 home 64bit Windows10 home 64bit Windows10 home 64bit
保証1年保証1年保証 1年保証 1年保証
価格¥69,800¥64,800¥56,800¥46,800
UNFINITYゲーミングPC一覧

UNFINITY製品「UF5V716-Z」レビュー

UNFINITYはアンフィニティ合同会社が運営する、新興ゲーミングPCメーカーです。

販売開始は2020年11月ながら法人設立は2022年6月と非常に若い会社であることからもそれが伺えます。

(このあたりの詳しい歴史や設立経緯についてはインタビューでお聞きしていますのでもしよければそちらもご覧ください。)

今回の記事では、製品「UF5V716-Z」のレビューを行っていきます。

新品で圧倒的な低価格を実現しつつ、快適にesportsタイトルが動作することが魅力

UNFINITYのゲーミングPCの魅力はいくつかあります。

UNFINITYのゲーミングPCの魅力
  • 同スペックの中古品と変わらない価格、新品のゲーミングPCでは圧倒的な価格の安さ
  • 汎用性に優れ、多くの実績があるパーツ中心のパーツ選定
  • 初心者にも優しい導線設計

まずなんといっても価格の安さがあります。

現在、GTX1650を搭載した最安値のゲーミングPCは84800円(価格.com調べ)で本機は74800円から7000円のクーポンが適用されて67800円、Amazonの手数料なども考えると利益が出ているのか怪しいレベルですが、その秘密はCPUにあります。

本機で採用されているCPUはXeon E3-1230V5でi7 6700のサーバーバージョンとして作られたものになります。発売は2015年Q4と少し古いですが、CPUはPCパーツの中で基本的に壊れないパーツであること、Xeonはその知名度の低さと当時発売されていたマザーボードでは動かないことなどから大量に余っていたものを大量に買い取ることで新品のゲーミングPCながらこの価格を実現しているとのこと。

余談ですが、CPUについては旧製品では新品と書かれていましたが、今回から中古品とされています。これはお客様に伝わりづらい部分であることや6000番台(V5)以降は新品で余っているものの数が少なくロット数回分のみらしいとのことが原因だとのことです。

今回の検証はUNFINITYさんからお借りした最上位モデルを利用して進めていきます。

UNFINITYの梱包と付属品

「UNFINITY」のロゴが入った段ボール梱包で届きました。

電源ケーブルと余りのねじのほか、セットアップガイドが付属します。

以前までは説明書が付属していたそうですが、セットアップ時の問い合わせが多かったようです。
そのため、主要な点をまとめたセットアップガイドを同梱して、説明書はPDFでダウンロードする方式に変更したとのことでした。

ケースの取り出しからケーブルの接続まで初心者が詰まりやすいポイントが網羅されています。
こちらは検証機には同梱されていなかったので後日送っていただきました。
初心者でもわかりやすい内容になっていると思います。

UNFINITYのPCケース

強化ガラスや通気性など、流行を一通り抑えたスタンダードなケースですね!

今回レビューするUF5V716-Zで使われているケースは透明度の高い強化ガラスやフロントメッシュパネルの採用などで流行トレンドを一通り抑えたミニタワーのケースになっています。
価格が安いこともあり、私のメインPCで使用しているFractal Designというブランドよりも重さはやや軽めですが、ケースそのものに目立った問題点はなく普通に良いPCケースですね。

フロントパネルにはただのメッシュパネルではなく縦の模様が入っています。
専用設計のRGBファンがフロントに2基、リアに1基搭載されておりLEDのコントロールはできないもののとても綺麗に光ります。

また、ノイズ測定器は持っていないため体感になりますが、静音性はかなり高いです。
そもそも消費電力がそこまで高くない構成なのもありますが、スピーカーでゲームプレイしてもそこまで気にならないほど静音性は高いです。

トップにはマグネットで取り外して簡単に掃除できるダストフィルターが、底面にも同じくダストフィルターが装着されています。
若干ぺらいですが、本体価格も考えると十分なクオリティです。

また、現在販売されているPCでは全てこちらのケースが使われているようです。

インターフェイスの内容

フロント側
  • USB3.0×1
  • USB2.0×2
  • リセットボタン
  • 電源ボタン

ヘッドフォン出力もありますが、相性問題で繋がらない場合があり抜本的な解決が難しいため仕様外となっているそうです。

リア側
  • USB3.0×2
  • USB2.0×4
  • 1Gbps有線LAN
  • オーディオ端子
  • HDMI
  • DVI
  • Displayport

インターフェイス類は過不足なく、至って普通といえます。

余談ですが、オーディオチップにはRealtekのALC897が搭載されていました。こちらはLGA1700(最新世代)での採用例も多く、しっかりとしているようです。

PCケースの拡張性を見てみる

PCケースを開けて拡張性を見ていきます。

見ての通り、Micro-ATXのため拡張性はそこまで高くなくPCIe×1が1スロットあるのみです。
しかしSATAの空きポートやシャドウベイもあるため将来的なHDDやSSDの増設は可能です。
またグラフィックボードもある程度の長さまでは入るので、必要な拡張性は満たしていると言えると思います。

メモリスロットは2本

メモリスロットが2本しかないので、後から増設する場合は今よりも大きなメモリと交換することになります。

標準で8GBのモデルは1枚空いているので手軽に拡張が可能です。

ケースファンも標準で3基取り付け済み

ケースファンは標準で3基搭載されています。

送風性はそこまでかな?と思いますがその代わりに静穏性が非常に高いです。

実際、単体で300W以上を平気で消費する昨今のミドル以上のグラボではなくGTX1650であれば発熱にはかなり余裕があるため、合理的な選択と言えます。
本製品に搭載されているファンは本機に搭載することを前提に光り方や風量なども含め全く新しく開発したそうです。

繰り返しますがこのクオリティをこの価格で実現しているのは素晴らしいです。

搭載パーツを詳しく見てみる

マザーボードは海外製のMicro-ATXです。
旧世代ではありますが海外では今でも製造されている間違いなく新品のマザーボードでM.2スロットもあるなど今風の機能も取り入れて進化しています。

HUANANZHIという中国メーカーのもののようですがはんだ付けなどの工作精度も綺麗で、必要十分にまとまっている印象を受けました。
UNFINITYさんではこちらのものをベースにカスタムされているとのことでした。
BIOSなども含めて市販されているものとは異なります。

CPUクーラーにはトップフロータイプのものを搭載しています。
こちらは同社がAmazonで販売している商品をそのまま利用しているとのことです。
地味にAmazonでの評価が高いのも良いですね。
トップフローはマザーボードの基盤を冷やす効果もあり故障率の低下に一役買っています。

グラフィックボードにはGTX1650(GDDR6)を搭載します。
GTX1650には性能の低いDDR5版もあり大手メーカーでも明記していないところが多く紛らわしいですが、UNFINITYでは全てGDDR6のものを採用しているそうです。

グラフィックボードのサポートステイは本体重量も軽いので必要ないのでしょう。搭載されていませんでした。

電源には80PLUS認証の500Wの電源が搭載されていました。

こちらも特に言う事は無い、大手メーカー製でけちっているわけでもなく至って普通な電源です。GTX1650のメーカー推奨は350Wですし、今回のPCの構成ではせいぜい最大200W程度しないので十分です。
後からグラフィックボードの変更がしたい場合でもRTX3060程度までであれば交換も可能でしょう。

UNFINITYのエアフロー

本製品のエアフローは極めてシンプルです。
通気性の高いフロントから吸気してリア側から排気します。

消費電力が低い商品構成なのもあり、十分なエアフロー性能があることが予想されます。

ベンチマーク時の温度をチェック

CINEBENCH R23中の最大温度は75℃程度で全く問題ない範囲に収まっています。

FF14ベンチでも最大60℃とこちらも全く問題ありません。

動作音について

ケースファンは回転数の制御がなく常に一定の回転量で回り続ける仕様となっており、負荷でファン速度が変化するのはグラフィックボードとcpuクーラーしかありません。

私見ですがCinebenchR23などのCPUをフル活用するケースでは若干うるさくなるもののヘッドフォンをつければ全く気にならない範囲に留まります。
ゲームなどでは特にうるさくなる印象はありませんでした。
総合的な静穏性は高いと言えると思います。

UNFINITYのストレージ性能

標準搭載されていたストレージはCrucial P3の500GBモデルです。

SSD業界では最大手ともいえるCrucial製の製品が搭載されているのには驚きました。
PCIe3.0×4接続のためしっかりとフルスピード出ており、公証の読み込み2000MB/秒、書き込み1500MBを大幅に上回ります。

しかしながら実際にはCrucial,Patriot Memory,Team GroupのSSDが大体同じくらいの割合で採用されているとのことで他のものでは2000MB/1500MBくらいに落ち着くそうです。
上記2社も実績、信頼性は共に十分なメーカーです。

UNFINITYのゲーミング性能を検証

ここからは実際に「UF5V716-Z」のゲーミング性能を検証していきます。
定番ベンチマーク「3DMARK」を使用しました。

3DMarkFirestrike(フルHD向け)

TimeSpy(重量級ゲーム向け)

定番ベンチマークである3DMarkとFF14ベンチマークで性能をチェックしてみました。
どちらもGTX1650としては平均的な結果で特にボトルネックなどが出ている気配はありません。

実際にゲームを動かしてみる

ApexLegends

APEXは低設定で常に120~130FPS程度出ており、快適に動作します。

フォートナイト

フォートナイトの競技設定(3D解像度100%、描写距離近い)で検証してみました。

マップの読み込みなどで100FPS前後まで低下するときも一瞬ありますが平均で160FPS前後に収まります。十分に快適です。

VALORANT

軽いゲームなので特にプレイ中に重さを感じることはありません。

原神

高設定で60FPS張り付きです。

FINALFANTASY XIV

最高設定でプレイしてみましたが、8人ダンジョンなどで80FPS程度で推移しており、特に問題なく遊べます。

しかし24人のインスタンス等のコンテンツでは画質設定を1段落とすなど工夫したほうがいいかもしれません。良くも悪くもGTX1650といった感じです。

UNFINITYのクリエイター性能

Cinebench R23 

CPUベンチマークの定番Cinebench R23のテスト結果です。

ここでは一気に旧世代といったテスト結果になっています。
同じデスクトップPCでは同じ4コア8スレッドで最新世代のcore i3-12100の6~7割程度となっており、CPU性能ではっきりと劣る結果になっています。

ただしこれは低価格を実現するために取捨選択した結果であり、ゲーム性能を決めるグラフィックボードに予算を割いた結果といえます(そもそもi3-12100とGTX1650の組み合わせの最安値は109000円なので競合ですらありません)。

私見ですが、CPU性能が低いといっても動作自体はサクサクで、ブラウジング等は快適にできます。
実際スコア自体は低く見えるものの5000というスコアは現行のノートPC向けi7-1165G7や少し前のi3-10100とほぼ同じCPU性能となっています。

Photoshop&Premiere pro

写真編集ソフトであるPhotoshopと、動画編集ソフトであるPremiere proを実際に動かしてみました。

Photoshopでは本記事を執筆するために撮影した画像や記事のサムネイルなどを作ってみましたが問題ありませんでした。

Premiere proも動かしましたが、特に動作に関して問題は感じませんでした。
編集量がかなり多いものだと重くなる可能性はありますが、アマチュアレベルの編集量であれば問題はないでしょう。

動画時間が長くなったり、4k素材を扱ったりといった用途ではさすがに無理ですが、本製品が初めてゲーミングPCを触る人たちをターゲットにしていることを考えると十分問題ない性能をしていると言えるでしょう。

UNFINITYレビューまとめ

メリット
  • 初心者が使うことだけを考えた価格設定と簡単なセットアップ
  • 価格を考えると極めて高いビルドクオリティ
  • 主要なe-sportsタイトルで100fps↑を安定して出すことが可能
    • 144HZのゲーミングモニターも利用可能
  • 標準搭載されている高品質なパーツ
    • パーツの増設や交換は元に戻せるなら保証に問題なし(出来る限り柔軟に対応するとのことでした)
  • 増設時の購入サポートやアップグレード代行が無料で付属
  • 専用設計の美麗かつ極めて高い静音性を持ったケースファンが標準で3基搭載
  • 注文から発送までが早い
デメリット
  • 低めなCPU性能
  • CPU周りのパーツ(マザーボード)の規格が少し古い

正直、この価格でデメリットとは言えないレベル

UNFINITYは古い世代のXeonを採用することでこれまでのゲーミングpcの最安値を大幅に更新したゲーミングPCです。

CPU性能の低さは大きなマイナス点ではあるものの検証した全てのゲームで快適にプレーできることや高いビルドクオリティに高品質な採用パーツ、手厚い保証、アップグレードサービス等はそれを補って余りあります。

代表インタビューでも「ただコスパがいいだけでは終わらせない」とお聞きしましたが、それに見合うだけのこだわりを感じます。

またオプションで144HZモニターにプロレベルのゲーミングキーボードとマウス等がついても10万円以下で全て揃えることができるのは相当に良心的です。

まとめるとcpu性能が低いという弱点はあるものの、低価格ながら抑えるべき場所を抑えた非常にコスパが高いゲーミングPCです。

実際に、この商品の価格以下で探そうとなると代替品がありません。
何もわからない初心者がこちらの製品を買えば必要十分な性能と高い信頼性を持ったゲーミングPCを手に入れることができるのは大きな利点です。
Twitterなどではメ〇カリなどの劣悪なゲーミングPCが度々話題に上がりますが、ああいったものを買って後悔するよりはUNFINITYのゲーミングPCを買ったほうが良いと断言させてください。

これからゲーミングPCに初めて触る人で、予算を多く出せない人が買うべき鉄板モデルです。

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この記事を書いた人

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多趣味な何でも屋です。
主に後続の人が苦労しない様にノウハウをまとめることを好みます。
たまにYoutubeでも解説動画を投稿してます。

コメント

コメント一覧 (1件)

  • 型崩れのXeon使うから安く出来てるようだけど、
    在庫捌けたらどうすんだろ?

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